店主のたわごと その30発目
「え゛っまた作っちゃったんですか!」
思い起こせば昨年の9月。そう、処はアメリカの01インターバイクの会場、そしてそのショーの最終日の話でありました 。
かの
3D Racing Japan
のしゃちょーT氏が、本家本元の
3D Racing
のクリス・ハーディング氏を紹介してくれるということで、互いの仕事の切りが良いところを見計らい、某エネジー・フーズのブースにヤドカリしているクリス氏のもとに2人で出向いたのでありました。
ん?クリスって誰かって?それでは、改めてくクリス・ハーディングとは何者かということを説明いたしましょう。
彼は
YETI
の創始者の一人であり、また
YETI
のトップビルダーとして7年間活躍。その後独立し現在の3D RACINGの設立。そして、現在もトップクラスのワールドカッパー達のバイクを開発、提供し続けているというアメリカでも著名な鬼才ビルダーなのであります。
で、何でそんな有名な人が他人のブースにヤドカリしているのかって?多分、彼ぐらいに名前が通っていて顔が広いと、「あ〜どうしよっかなぁ〜、ちゃんとブース作るの面倒くさいし、あっそうだ!××ちゃん、ブース出すのよね。ちょっと3mくらい場所貸してくれる?」な〜んて、なりゆきで借りれちゃうんじゃないのでしょうか?多分・・・。
↓
クリスと私。ご覧の通りデカイであります。
(写真をクリックすると拡大します)
ところで、どーして私達が彼のブースに向かったのかというと、実は昨年よりM.D.S.ではこの
3D Racing
の日本販売代理店を始めたわけで、そのご挨拶が先ずその目的の一つ。
そして、私が以前より考えていた私用のフレームを彼にオーダーするっていうのがもう一つの目的だったのであります。
さて、初めて出会ったクリスの印象はベ〜リ〜・トール&ナイスガイ。
写真をご覧下さい。私の身長が176cmでありますから、彼の身長は私プラス20cmくらい。
ホントいろんな意味でデカイ人なのであります。
先ずは一通りの挨拶の後、いきなり私から
「実は私のフレームを作って欲しいのよね」
とストレートにリクエストしたのでありました。
クリス「オーケイ。で、何を作りたいんだい?」
私 「え〜実はクロスバイクのフレームを・・・」
クリス「うん!いいねぇ、シクロクロス用のフレームね」
私 「いや、その、街で乗るクロスバイクのフレームを・・・」
クリス「???街で?・・オーヤ〜!ハイブリッドバイクね」
私 「はははは、そーともいいます」
クリス「で、どんなやつ?」
私 「ま〜フレームはクロモリでフロントにはサスフォークを入れようかと・・」
クリス「オーケイ!わかった。でもフレームはアルミがイイね、EASTONのイイヤツ」
私 (解ってないじゃん)
実はクリスの兄貴であるエリック・ハーディングはEASTONのアルミチューブの開発スタッフ。ですから、クリスの意見もそのチュービングに反映できる分、YETIの頃から彼はEASTON製のアルミチュービングがスーパープッシュなのでありました。
まっ、何か軽くてヨサゲな新しいチューブがあるということなので、私は彼を信頼してチュービングは彼のオススメに従うことに決めました。(この時点では何のチュービングを使うのかは聞かされなかったのであります)
私 「オーケイ、クリス、じゃあそれでお願いね」
その後、どんな使い方をするのかとか、私が普段どんな乗り方をしているのかと、いろいろ質問があった後、彼からの意外な一言。
クリス「オーケイ、フレームはそれでいこう。ところで700C用のサスフォークってどこで作っているの?」
私 「????」
なんと、あの鬼才クリス・ハーディングは700C用のサスフォークの存在を知らなかったのでありました。
まーそうなのかもしれません。彼にとっての通常の注文主はマウンテンバイカーであれ、ローディーであれ、みな一線級のライダーが多いはず。ですから、まず700C用のサスフォークなんて、使うニーズが無かったのかもしれません。
その後、私達はクリスに700C用のサスフォークとはどんなモノかを検証してもらうために、サスペンションメーカーのブースに向かったのでありました。
↑去年、シゲボンが
3D Racing
で作ってもらった、世界で1台のリアサス付き3輪車。(
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)
昨年、うちのシゲボンが自分の子供のためにリアサス付きの3輪車を注文したり、私が東京での街乗り用のクロスバイクを注文したりと、彼は日本の販売代理店であるM.D.S.はいったい何?などと疑問に思ったのではないでしょうか。
忙しい身の上にも関わらず、私の拙い英語を一生懸命聞き、そして真面目に相手にしてくれたクリス・ハーディング、彼は非常にナイスなヤツでありました。
ヤドカリ中のブースに堂々と展示されていた、
3DRacing
のクロカンアルミバイク
Rover XC
このバイクはインターバイクに展示されていた、クリスが彼女にために作ったフルサスXCバイク。
リアサスユニットの付き所が非常にユニーク。路面からの入力を考えるとこのユニット位置が微妙にイイんだそうです。
私が帰国した後しばらくして、私の新しいフレームに関して、彼から2回ほど細かい内容の質問がメールで送られて来ました。
そのメールに返事を出した後、次のメールが届くまでの間隔はひどく空いていたように思えます。そして昨年の終わり頃、彼から「メリークリスマス&最終見積もり」のメールが届いたのでありました。
オーダーしてから3ヶ月、やっと私のフレームの形が見えた瞬間でした。
ところで、私がクロスバイクを彼に発注した経緯ですが、それにはこんな思惑があったのであります。
私が現在乗っている「都内移動用快速自転車」はTREKメイドのクロスバイク。ある程度割り切って使うのであれば、街乗り用自転車としてクロスバイクは本当に重宝であると私は考えます。
MTBの様に路面を気遣わず、ロードバイクのごとくポイント間を高速に移動する。
まさに都会に特化したバイクがクロスバイクなのであります。
要するに、自分が普段一番よく使うバイクをクリスに作ってもらえば、彼がいったいどんなバイクを作ってくれるのかということを、理解し易いのではないかと思ったわけなのであります。
そしてつい先日店に届けられた、何のブランド名も記されていない大きなボックス。
それを見ただけで、「来た〜〜〜〜」と私は直感したのでありました。
で、これが私の新しい街乗りの
3D Racing
謹製クロスバイクフレームであります。薄めのオレンジメタリックのカラーリングは、3D Racingのチームカラー(らしい)。
ケーブル・ルーチンがトップチューブを通り、フロントディレーラーのケーブルがシートチューブ後方下部にあるローラーを介してFDに繋がれるのは、YETIの頃からの彼の手法。ヘッドチューブ、BB周りのフェース出しとタッピングは完璧であります。
このバイクのシートチューブに貼られているEASTONのデカールには"ULTRA LITE RACE"の名前が・・・そう!このチュービングはEASTONの最も新しいチュービングなのであります。(フレームオンリーで重量は1.4Kg弱!)
これが私的次期「都内移動用快速自転車」のフレームであります。
BB上に設けられたFDケーブルガイドローラー。YETIファンにとってはけっこう泣けちゃうシステムだと思うのですが。
見よこのフレームナンバーの刻印。「A.K.」わたくしAkihiro Kobayashiのイニシャルがフレームナンバーなんてオッシャレ〜!
さて、それでどーしたか?
フレームのままにしといても、眺めて楽しめるからイイよね。なんてパターンが常なのですが、今回はうちの常連に新しい通勤バイク用のフレームが来るから、これ買わない?なんて自分のTREKのクロスバイクを気軽に勧めたら、これがあっさり売れちゃったんですね。だから、すぐ組まなきゃいけない!(なんて言いながら全然困ってない、私)。
ということで、実はなるべく手持ちの部品でささっと組み上げちゃったのでありました。
(冬だし、平日お店ヒマだしね・・・・)
で、このバイクの出来上がり具合と、インプレッションはこんな感じ。
この写真の状態で、アクセサリーなし状態での重量は約10.4Kg。
ホイールは前のTREKのRolfのホイールが前後セットで盗まれちゃったので、その代用品として、安いパーツで組んだもの。その他、いい加減なパーツもちょこちょこ混じっているので、今後マジメに軽量化を進めれば、9Kg台は射程距離。むっふっふ楽しみ楽しみ。
それから、フロントディレーラーはたまたま下引きが無かったので、トッププルをダイレクトコネクト。だから、フロントディレーラーがローラーを介したケーブルでクイッて動くギミックはしばしお預けなのであります。ちょと寂しい。
このフレーム、最初にチュービングのデカールを見たときに少々不安が胸を過ぎりました。だって"ULTRA LITE RACE"なんて名前はすごく軽そうで、でも何か硬めのチュービングってイメージが浮かんでしまったのであります。
しかし、組み上がったこのバイクを走らせてみてビックリ!軽くて前に進むのもちろんのこと、乗り心地が非常にマイルドなのであります。
ちなみにタイヤのエア圧が7以上なのにも関わらず、この乗り味はいったい何なのでありましょうか。
そういえば、
3D Racing Japan
のしゃちょーT氏が言っていたなぁ。
「小林さん、
3D Racing
のバイクって本当に乗り味マイルドっすよ!ホントめちゃめちゃいいっすから」
きっとクリスは作るバイクによって、そのユーザーのインフォメーションを頭に入力し、その人間に適したフィーリングに味付けするに違いありません。
むむむ、恐るべしクリス・ハーディング。
この時既に、次は何作ってもらおうか?などとおバカな考えを浮かべていた私でありました。
さて、
3D Racing
のバイクをオーダーで作ってみようかな。
なんて思った方は
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←けっこう気に入っているEASTONの新しいステムEA-50。フロントのライトはCATEYEの高輝度LEDライトHL-EL100。街乗りでベルは絶対に必要であります。
フロントサスはBLACKと同じリバース・アーチ・テクノロジーを用いたMANITOUの新しい700C用のLUXE。ちょっと動きすぎるのでスプリングをもう少し強めたいデス。
長年愛用している、TOPLINEのクランク。シマノの純正チェンリング用チェーンカバーはズボンを守るためには必需品であります。ちなみに東京ではフロントは2枚あれば十分であります。
このTOPEAKのシートバッグは大きさといい、フィット間といいなかなかグッド。カーボンのシートポストをおごっている割に付いているサドルは\3,000以下のチープ品。でもこれ雨に強いし、乗り心地イイし、気に入ってます。
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